工事部
同業の父の影響で、幼い頃から建設業界に興味がありました。設計士も考えましたが、図面と向き合うよりも現場で建物そのものに関わりたいという思いが沸き上がり、施工管理の仕事を選んだのです。
設計図をもとに、施主様の要望に沿って建物が完成するまでの全工程をサポートするのが施工管理の仕事。まずは工程表を作って、協力業者の職人さんたちと打ち合わせをしながら、資材の手配やスケジュールの調整を行います。
入社前は、機械化が進んでいるイメージを持っていましたが、鉄筋一つひとつを人の手で組んでいることを知り、「ひとつの構造物を造るのにこれだけ多くの人が携わるのだ」と驚き、感動したのを今でも覚えています。

入社してから12年間。マンションから商業施設まで、様々な現場を経験してきました。段取り不足で怒られることもありましたが、その頃の経験は今の仕事にも生かされています。特に記憶に残っているのは、新人の頃、工事写真の撮り忘れがあり、最終報告の際に迷惑をかけたことです。ミスに気づいたときは非常に落ち込みましたが、先輩が施主様を徹底的にフォローして下さり、大事にならないで済みました。それ以来、「同じ失敗は二度と繰り返さない」と心に誓い、作業の区切りごとに確認するように徹底しています。
また、他部署との絆も深いのが新井組の特徴です。特に新人の頃は、建物の区画や材料などの法規的なことを設計技術部の方に確認し、現場にフィードバックしていました。何かあるたびに「一人の力じゃない、チームワークで成り立っている」と実感させられます。

これまでに最も記憶に残っている現場は、作業所長と2人で取り仕切った保育園の現場です。分業制だったこれまでの現場と異なり、図面をもとにした資材発注、業者のやり取り、現場の管理まで、一物件を一人で担当。責任感が増した分、建物が完成したときの達成感は格別でした。
建築業界は日進月歩で、常に新しい工法、技術が生まれます。的確な指示を出すために不可欠な知識、技術のスキルアップは、中堅になった今でも欠かしません。その点新井組は、全員で社員を育てていこうという風土があり、若手社員を対象にした勉強会が開かれるなど、資格取得のサポート体制も万全です。恵まれた環境だからこそ、長期安定して働くことができるのだと思います。
温品 孝之Takayuki Nukushina
本社/建築工事部/2007年入社