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地震対応マニュアル

地震の知識

我が国は地震が多く発生する国の一つで、世界で発生する地震のおよそ10%が日本とその周辺で発生しているといわれています。これまでに、関東大震災、阪神・淡路大震災、東日本大震災など、幾度となく大地震による大きな被害を受けてきました。 地球の表面はプレートと呼ばれる岩盤で覆われており、これは10数枚に分かれています。 プレートは年間数cmの速度で水平運動しており、そのプレート運動によりプレート境界では、海のプレートが陸のプレートの下に沈み込み、それに伴い陸のプレートが内陸側に引きずり込まれ、ひずみが蓄積されます。 そのひずみが限界に達し耐え切れなくなると、プレートが急激に跳ね上がるような断層運動が生じ、地震が発生します。さらに、このような断層運動に伴い、真上の海水が動かされて津波が発生します。
また、海のプレート内部に蓄積されたひずみにより、プレート内で断層運動が生じて地震が発生することもあります。
したがって、地震の発生する場所はプレート境界周辺に帯状に集中しています。
このような型の地震は海溝型地震と呼ばれ、規模の大きな地震を引き起こします。日本列島の太平洋側は、プレートの境界にあたり、太平洋側の太平洋プレート、フィリピン海プレートが列島側の北米プレート、ユーラシアプレートの下に沈み込んでいる状態にあり、地震が多発しやすい位置にあります。関東地震や東北地方太平洋沖地震はこの型の地震です。
また、日本列島の内陸部においても、プレート運動により間接的なひずみが岩盤に蓄積され、地下20km程度までの比較的浅い部分で断層運動が生じ、地震が発生します。この型の地震は、活断層で発生する地震で、規模は海溝型地震よりも小さいのですが、地表に近いところで発生するため、激しい揺れを伴います。兵庫県南部地震はこの型の地震でした。


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1989年(平成1年)以後の主な地震災害

【平成28年版消防白書、消防庁、H28年12月】【理科年表】などによる

発生年月日 地震
名等
規模(M) 最大
震度
人的被害(人) 住家被害(棟)
死者 行方不明者 全壊 全焼
1993.1.15 平成5年(1993年)釧路沖地震 M7.5 6 2 - 53 - 53
1993.7.12 平成5年(1993年)北海道南西沖地震 M7.8 5 202 28 601 - 601
1993.10.12 東海道はるか沖を震源とする地震 M6.9 4 1 - - - -
1994.10.4 平成6年(1994年)北海道東方沖地震 M8.2 6 - - 61 - 61
1994.12.28 平成6年(1994年)三陸はるか沖地震 M7.6 6 3 - 72 - 72
1995.1.17 平成7年(1995年)兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災) M7.3 7 6,434 3 104,906 7,036 111,942
2000.7.1 新島・神津島近海を震源とする地震 M6.5 6強 1 - 15 - 15
2000.10.6 平成12年(2000年)鳥取県西部地震 M7.3 6強 - - 435 - 435
2001.3.24 平成13年(2001年)芸予地震 M6.7 6弱 2 - 70 - 70
2003.7.26 宮城県北部を震源とする地震 M6.4 6強 - - 1,276 - 1,276
2003.9.26 平成15年(2003年)十勝沖地震 M8.0 6弱 - 2 116 - 116
2004.10.23 平成16年(2004年)新潟県中越地震 M6.8 7 68 - 3,175 - 3,175
2005.3.20 福岡県西方沖を震源とする地震 M7.0 6弱 1 - 144 - 144
2007.3.25 平成19年(2007年)能登半島地震 M6.9 6強 1 - 686 - 686
2007.7.16 平成19年(2007年)新潟県中越沖地震 M6.8 6強 15 - 1,331 - 1,331
2008.6.14 平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震 M7.2 6強 17 6 30 - 30
2008.7.24 岩手県沿岸北部を震源とする地震 M6.8 6弱 1 - 1 - 1
2009.8.11 駿河湾を震源とする地震 M6.5 6弱 1 - - - -
2011.3.11 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震 (東日本大震災) M9.0 7 19,575 2,577 121,776 - 121,776
2011.3.12 長野県・新潟県県境付近を震源とする地震 M6.7 6強 3 - 73 - 73
2011.6.30 長野県中部を震源とする地震 M5.4 5強 1 - - - -
2012.12.7 三陸沖を震源とする地震 M7.3 5強 1 - - - -
2014.11.22 長野県北部を震源とする地震 M6.7 6弱 - - 81 - 81
2016.4.14 平成28年(2016年)熊本地震 M7.3 7 249 - 8,674 - 8,674
2016.10.21 鳥取県中部を震源とする地震 M6.6 6弱 - - 18 - 18

震度と人や建物などへの影響(気象庁震度階級関連解説表)

人の体感・行動、屋内の状況、屋外の状況

【気象庁震度階級関連解説表、気象庁、H21年3月】

震度階級 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
0 人は揺れを感じないが、地震計には記録される。 - -
1 屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。 - -
2 屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。 -
3 屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。歩いている人の中には、揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。 棚にある食器類が音を立てることがある。 電線が少し揺れる。
4 ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。 電線が大きく揺れる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
5弱 大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。 まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのが分かる。道路に被害が生じることがある。
5強 大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 棚にある食器類や書棚の本で、落ちるものが多くなる。テレビが台から落ちることがある。固定していない家具が倒れることがある。 窓ガラスが割れて落ちることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。据付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。自動車の運転が困難となり、停止する車もある。
6弱 立っていることが困難になる。 固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。 固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物が多くなる。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。
7 固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物がさらに多くなる。補強されているブロック塀も破損するものがある。

気象庁が発表している震度は、原則として地表や低層建物の一階に設置した震度計による観測値です。
この資料は、ある震度が観測された場合、その周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示すもので、それぞれの震度に記述される現象から震度が決定されるものではありません。

建物の状況

【気象庁震度階級関連解説表、気象庁、H21年3月】

震度階級 木造建築(住宅) 鉄筋コンクリート造建物
耐久性が高い 耐久性が低い 耐久性が高い 耐久性が低い
5弱 - 壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。 - -
5強 - 壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。 - 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。
6弱 壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。 壁などのひび割れ・亀裂が多くなる。
壁などに大きなひび割れ・亀裂が入ることがある。
瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。倒れるものもある。
壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。
6強 壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。 壁などに大きなひび割れ・亀裂が入るものが多くなる。
傾くものや、倒れるものが多くなる。
壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。 壁、梁(はり)、柱などの部材に、斜めやX状のひび割れ・亀裂がみられることがある。
1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものがある。
7 壁などのひび割れ・亀裂が多くなる。
まれに傾くことがある。
傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂がさらに多くなる。
1階あるいは中間階が変形し、まれに傾くものがある。
壁、梁(はり)、柱などの部材に、斜めやX状のひび割れ・亀裂がみられることがある。
1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものがある。

【木造建物】

  • (注1) 木造建物(住宅)の耐震性により2つに区分けした。
    耐震性は、建築年代の新しいものほど高い傾向があり、概ね昭和56年(1981 年)以前は耐震性が低く、昭和57 年(1982 年)以降には耐震性が高い傾向がある。
    しかし、構法の違いや壁の配置などにより耐震性に幅があるため、必ずしも建築年代が古いというだけで耐震性の高低が決まるものではない。
    既存建築物の耐震性は、耐震診断により把握することができる。
  • (注2) この表における木造の壁のひび割れ、亀裂、損壊は、土壁(割り竹下地)、モルタル仕上壁(ラス、金網下地を含む)を想定している。
    下地の弱い壁は、建物の変形が少ない状況でも、モルタル等が剥離し、落下しやすくなる。
  • (注3) 木造建物の被害は、地震の際の地震動の周期や継続時間によって異なる。
    平成20 年(2008 年)岩手・宮城内陸地震のように、震度に比べ建物被害が少ない事例もある。

【鉄筋コンクリート造建物】

  • (注1) 鉄筋コンクリート造建物では、建築年代の新しいものほど耐震性が高い傾向があり、概ね昭和56年(1981年)以前は耐震性が低く、昭和57年(1982年)以降は耐震性が高い傾向がある。
    しかし、構造形式や平面的、立面的な耐震壁の配置により耐震性に幅があるため、必ずしも建築年代が古いというだけで耐震性の高低が決まるものではない。
    既存建築物の耐震性は、耐震診断により把握することができる。
  • (注2) 鉄筋コンクリート造建物は、建物の主体構造に影響を受けていない場合でも、軽微なひび割れがみられることがある。

ライフライン・インフラ等への影響

【気象庁震度階級関連解説表、気象庁、H21年3月】

ガス供給の停止 安全装置のあるガスメーター(マイコンメーター)では震度5弱程度以上の揺れで遮断装置が作動し、ガスの供給を停止する。さらに揺れが強い場合には、安全のため地域ブロック単位でガス供給が止まることがある。
断水、停電の発生 震度5弱程度以上の揺れがあった地域では、断水、停電が発生することがある。
鉄道の停止、高速道路の規制等 震度4程度以上の揺れがあった場合には、鉄道、高速道路などで、安全確認のため、運転見合わせ、速度規制、通行規制が、各事業者の判断によって行われる。(安全確認のための基準は、事業者や地域によって異なる。)
電話等通信の障害 地震災害の発生時、揺れの強い地域やその周辺の地域において、電話・インターネット等による安否確認、見舞い、問合せが増加し、電話等がつながりにくい状況(ふくそう)が起こることがある。そのための対策として、震度6弱程度以上の揺れがあった地震などの災害の発生時に、通信事業者により災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板などの提供が行われる。
エレベーターの停止 地震管制装置付きのエレベーターは、震度5弱程度以上の揺れがあった場合、安全のため自動停止する。運転再開には、安全確認などのため、時間がかかることがある。

※ 震度6強程度以上の揺れとなる地震があった場合には、広い地域で、ガス、水道、電気の供給が停止することがある。

大規模構造物への影響

【気象庁震度階級関連解説表、気象庁、H21年3月】

長周期地震動による超高層ビルの揺れ 超高層ビルは固有周期が長いため、固有周期が短い一般の鉄筋コンクリート造建物に比べて地震時に作用する力が相対的に小さくなる性質を持っている。しかし、長周期地震動に対しては、ゆっくりとした揺れが長く続き、揺れが大きい場合には、固定の弱いOA機器などが大きく移動し、人も固定しているものにつかまらないと、同じ場所にいられない状況となる可能性がある。
石油タンクのスロッシング 長周期地震動により石油タンクのスロッシング(タンク内溶液の液面が大きく揺れる現象)が発生し、石油がタンクから溢れ出たり、火災などが発生したりすることがある。
大規模空間を有する施設の天井等の破損、脱落 体育館、屋内プールなど大規模空間を有する施設では、建物の柱、壁など構造自体に大きな被害を生じない程度の地震動でも、天井等が大きく揺れたりして、破損、脱落することがある。

※ 規模の大きな地震が発生した場合、長周期の地震波が発生し、震源から離れた遠方まで到達して、平野部では地盤の固有周期に応じて長周期の地震波が増幅され、継続時間も長くなることがある。

予想されている地震

地震の規模や一定期間内に地震が発生する確率を予測したものは長期評価と呼ばれ、地震調査研究推進本部により、全国の海溝型地震や主要な活断層で発生する地震を対象に評価されています。
地震の発生確率が低くても、発生すればその被害は甚大なものとなる場合もあります。
地震はいつでもどこでも起こりうるという意識が大切です。

海溝型地震の30年以内の発生確率

海溝型地震の長期評価結果 2017年1月13日現在(出典:「海溝型地震の長期評価」地震調査研究推進本部、2017年1月)

主要活断層帯の30年以内の発生確率

主要活断層帯の長期評価結果 2017年1月13日現在(出典:「主要活断層帯の長期評価」地震調査研究推進本部、2017年1月)